アウビングのオーナーが20代の時、毎月参拝していた神社からの帰り道、何かに惹きつけられるように入った本屋に一冊の本がありました。
その頃オーナーは自家の里山で松の木がどんどん枯れていくのが気ががりで、なぜ山の松は枯れるのに街中の松は元気なのか不思議でならなかったのですが、なんとその答えがその本に全て書いてあったのです。
「これはもうやってみるしかない!」といてもたってもいられなくなり、家族の協力の下里山整備を開始しました。
何十年も人が行かなくなった里山は1m先も見えないほどうっそうとしていて、成人男性でさえも気持ち悪いと思うような環境でした。何が飛び出してくるかも分からないような場所でただひたすら作業を続けました。下草を苅り、枯れた木を切り倒し、切り倒した木は短く切って運び出し、積もり積もった腐葉土も掻き出しました。その甲斐あって里山はみるみるうちに姿を変えていき、子供が寝っ転がって遊べるほどスッキリとした環境が出来上がりました。もちろん松の木も元気を取り戻し、びっくりするほど沢山の松茸があちこちに生えるようになりました。
その頃、集めた堆肥をどうしようかということになり、せっかくなら日野の畑に持って行こうということで何百キロもあるような堆肥を少しづつ畑へ運び込みました。先人はこんな風に堆肥を利用していたそうですが、実際にやってみると山の腐葉土が畑の土の元気度を格段にアップさせたのです。
ここでまた「これはもう野菜を作るしかない!」といてもたってもいられなくなり、農薬も化学肥料も使わずに野菜作りを開始しました。
同じ頃、オーナーは山のように積み上がっていた木をどうして循環させることが出来るか悩んでいました。炭焼きをしたり、バイオ燃料の勉強をしたり。何ひとつとして「これだ!」と思えるものがなかったある日、義妹の「パン屋がやりたい」の一言でオーナーの中の何かが変わりました。
若い頃、ドイツに留学をしていたオーナーは、ドイツのパンのことを思い出していました。ドイツパンのおいしさもさることながら、ドイツパンを薪火で焼けば山の木を薪として使うことができると思ったのです。
すぐに石窯を自分で作る計画を立て、なんと3ヶ月ほどで石窯を完成させました。製造途中に直面した問題もどこからか解決方法が舞い込み、初めてとは思えないほどの石窯を完成させることが出来たのです。
それからはひたすらパン作りの勉強に励みました。オーナーは自分が納得できるまではとにかくやってみるという性格で、奥深いパンの世界にどんどん引き込まれていきました。そして半年ほど経った時、初めて自分で納得いくハードパンが出来上がりました。するとそれを売って欲しいという人が現われました。
他の方法を試していた時はすぐに行き詰まってしまいどうしたものかと悩んでいたのが嘘のように、パンをやると決めてからは物事がスムーズに進むようになりました。まるでこの道に進むのが正しいと言われているような感覚でした。
このようにアウビングは、パン屋を始めたいという想いで始めたパン屋ではありません。里山の整備活動をして行く中で発生した問題を解決しようとしたら野菜作りやパン屋に繋がってきました。
何年パン屋をやっていてもパンは奥深く、新しい発見を経験させてくれます。今はその発見をオーナーが自分一人で積み上げていくのではなく、お客さまとと共有できるというさらなる楽しみができました。
アウビングのパンは手本にしたドイツパンが原点。ドイツは世界で一番パンの種類が多い国。その数は基本的なものだけで1000種類以上にのぼり、地方にしかないようなものまで含めると3000種類以上もあるとか。毎日の食事をはじめ様々なシーンで活躍するパンはドイツのライフスタイルに欠かせない食べ物です。
アウビングのパンはそんなドイツ人のパンに対する姿勢を手本とし、ドイツパン本来のずっしりとした存在感はそのままに日本人に食べやすいよう独自の製法や食材でオリジナルにアレンジしたハードパンを作っています。何を選ぼうかと迷ってしまうほどハードパンの種類が多いのも自慢のひとつです。
そしてドイツパンの他にもしっかりとした食感のソフト系パン、生地と揚げる油にこだわったカレーパンやオリジナリティあふれるサンドイッチ、自家農園産の無農薬有機野菜を使った野菜シリーズのパン、地域の食材をふんだんに使った食パンなどここでしか見つけることのできないパンをご用意しています。
アウビングでは「生活の一部として存在するパン」を目指し、そのためにトレンドに流されるのではなく素材や製法に信念を持ち、食べ方に関しても様々な提案をいたしております。日々の食事がアウビングのパンで少しでも特別なものになり、食生活が楽しく健康的に変わっていくお手伝いをさせていただきます。
そしてもうひとつ、パン作りをする中で私たちが日々心に留めていること。それは人間がどのように自然と付き合っていくことができるのかということ。
薪をアウビングの原点である「里山」から運び出し、畑では無農薬かつ有機栽培で野菜を栽培。収穫した野菜はパンやピザに使ったり無農薬野菜として販売。ピザを薪で焼いた後に残る灰は畑で肥料として活用。
自然から与えてもらう分お返しもする。アウビングが自然の一部として存在できるような「循環」を大切にし、パンが進化していくように、「里山」と「畑」もアウビングという世界の一部として進化していけるよう日々チャレンジを続けていきたいと思っています。
お知らせ
その頃オーナーは自家の里山で松の木がどんどん枯れていくのが気ががりで、なぜ山の松は枯れるのに街中の松は元気なのか不思議でならなかったのですが、なんとその答えがその本に全て書いてあったのです。
「これはもうやってみるしかない!」といてもたってもいられなくなり、家族の協力の下里山整備を開始しました。
何十年も人が行かなくなった里山は1m先も見えないほどうっそうとしていて、成人男性でさえも気持ち悪いと思うような環境でした。何が飛び出してくるかも分からないような場所でただひたすら作業を続けました。下草を苅り、枯れた木を切り倒し、切り倒した木は短く切って運び出し、積もり積もった腐葉土も掻き出しました。その甲斐あって里山はみるみるうちに姿を変えていき、子供が寝っ転がって遊べるほどスッキリとした環境が出来上がりました。もちろん松の木も元気を取り戻し、びっくりするほど沢山の松茸があちこちに生えるようになりました。
その頃、集めた堆肥をどうしようかということになり、せっかくなら日野の畑に持って行こうということで何百キロもあるような堆肥を少しづつ畑へ運び込みました。先人はこんな風に堆肥を利用していたそうですが、実際にやってみると山の腐葉土が畑の土の元気度を格段にアップさせたのです。
ここでまた「これはもう野菜を作るしかない!」といてもたってもいられなくなり、農薬も化学肥料も使わずに野菜作りを開始しました。
同じ頃、オーナーは山のように積み上がっていた木をどうして循環させることが出来るか悩んでいました。炭焼きをしたり、バイオ燃料の勉強をしたり。何ひとつとして「これだ!」と思えるものがなかったある日、義妹の「パン屋がやりたい」の一言でオーナーの中の何かが変わりました。
若い頃、ドイツに留学をしていたオーナーは、ドイツのパンのことを思い出していました。ドイツパンのおいしさもさることながら、ドイツパンを薪火で焼けば山の木を薪として使うことができると思ったのです。
すぐに石窯を自分で作る計画を立て、なんと3ヶ月ほどで石窯を完成させました。製造途中に直面した問題もどこからか解決方法が舞い込み、初めてとは思えないほどの石窯を完成させることが出来たのです。
それからはひたすらパン作りの勉強に励みました。オーナーは自分が納得できるまではとにかくやってみるという性格で、奥深いパンの世界にどんどん引き込まれていきました。そして半年ほど経った時、初めて自分で納得いくハードパンが出来上がりました。するとそれを売って欲しいという人が現われました。
他の方法を試していた時はすぐに行き詰まってしまいどうしたものかと悩んでいたのが嘘のように、パンをやると決めてからは物事がスムーズに進むようになりました。まるでこの道に進むのが正しいと言われているような感覚でした。
このようにアウビングは、パン屋を始めたいという想いで始めたパン屋ではありません。里山の整備活動をして行く中で発生した問題を解決しようとしたら野菜作りやパン屋に繋がってきました。
何年パン屋をやっていてもパンは奥深く、新しい発見を経験させてくれます。今はその発見をオーナーが自分一人で積み上げていくのではなく、お客さまとと共有できるというさらなる楽しみができました。
アウビングのパンは手本にしたドイツパンが原点。ドイツは世界で一番パンの種類が多い国。その数は基本的なものだけで1000種類以上にのぼり、地方にしかないようなものまで含めると3000種類以上もあるとか。毎日の食事をはじめ様々なシーンで活躍するパンはドイツのライフスタイルに欠かせない食べ物です。
アウビングのパンはそんなドイツ人のパンに対する姿勢を手本とし、ドイツパン本来のずっしりとした存在感はそのままに日本人に食べやすいよう独自の製法や食材でオリジナルにアレンジしたハードパンを作っています。何を選ぼうかと迷ってしまうほどハードパンの種類が多いのも自慢のひとつです。
そしてドイツパンの他にもしっかりとした食感のソフト系パン、生地と揚げる油にこだわったカレーパンやオリジナリティあふれるサンドイッチ、自家農園産の無農薬有機野菜を使った野菜シリーズのパン、地域の食材をふんだんに使った食パンなどここでしか見つけることのできないパンをご用意しています。
アウビングでは「生活の一部として存在するパン」を目指し、そのためにトレンドに流されるのではなく素材や製法に信念を持ち、食べ方に関しても様々な提案をいたしております。日々の食事がアウビングのパンで少しでも特別なものになり、食生活が楽しく健康的に変わっていくお手伝いをさせていただきます。
そしてもうひとつ、パン作りをする中で私たちが日々心に留めていること。それは人間がどのように自然と付き合っていくことができるのかということ。
薪をアウビングの原点である「里山」から運び出し、畑では無農薬かつ有機栽培で野菜を栽培。収穫した野菜はパンやピザに使ったり無農薬野菜として販売。ピザを薪で焼いた後に残る灰は畑で肥料として活用。
自然から与えてもらう分お返しもする。アウビングが自然の一部として存在できるような「循環」を大切にし、パンが進化していくように、「里山」と「畑」もアウビングという世界の一部として進化していけるよう日々チャレンジを続けていきたいと思っています。
お知らせ
<今月の営業日>
★通常食パンは木曜日のみ販売しております。